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【青年部と知事との面談】

ポリナビワークショップを開催するに当たり勉強していくなかで、青年部のメンバーと、三重県知事の鈴木英敬知事と面談させていただくことができました。
災害のことなどについて質問し、教えていただくことができました。その時の内容を紹介させていただきたいと思います。


質問①三重県と他県との連携について教えて下さい。

鈴木知事  災害に関する枠組みとして、全国知事会や、近畿圏の知事会、それと、中部地区と名古屋市を入れた9県1市の3つと災害時応援協定を結んでいます。
中部9県の中で、年度毎に幹事県が決まっていて、もし発災したら、幹事県が他の中部9県のメンバーを取りまとめて応援にあたるようにと事前に決めてあります。
決めてあっても本番でできるとは限らないので、毎年情報伝達訓練を行っています。
三重県としては、7月の広島県の豪雨では144名応援に入りました。
その他にDHEATを組織して初めて派遣しました。

*DHEAT
災害時健康危機管理支援チームのことで、公衆衛生医師、保健師、薬剤師、管理栄養士、精神保健福祉士等と、災害時の研修や訓練を受けた行政職員で1班当たり5名程度で構成されて、医療提供体制の再構築や保健予防活動と生活環境衛生の確保を行っていくことを任務としている。
このDHEATを広島へ向けて初派遣したそうです。
鈴木県知事は、全国知事会の危機管理防災特別委員会をされているそうで、全国の防災の取りまとめをされているそうです。
9月の北海道地震の際にも、いち早く、積極的な支援を行うことを表明されているのを見ました。
初めてDHEATを送ってみた課題については、DHEATへ指示を出すのは誰か。現地の指揮命令系統にどう入っていくかが難しい。他職種のチームであるため、チーム内でどのように連携し取り組めばよりいいかというところの答えが出ていない。と話されていました。


質問②三重県で今後災害が起こった時にどのような取り組みが必要だと思いますか?

鈴木知事  大事なことはいっぱいある。その中で特に大規模災害で大事だと思うことは、応援を受ける。受援ということが大事。
これまで日本で起きた大きな災害でも、派遣された応援をうまく活用できていないということが多くありました。

三重県では、行政職員、ボランティア、社会福祉協議会、医療関係などそれぞれの分野の応援をどのように受けるかという、広域受援計画を策定しました。
県だけでは不十分。市町村でも受援計画を作る必要がある。作ってもらえるように、「受援計画の作り方の手引き」を今年度は配りました。


質問③災害が起きた時に看護師に求める役割はどのようなことでしょうか?

鈴木知事  看護師として、DMATの一員として、トリアージから、必要の手当てまで、県内だけでなく県外においても重要な役割を担っている。
また、保健師としても、避難所等での健康管理や生活の支援を。助産師の方には、災害時、妊産婦のケアや、新生児のケアをお願いしたい。


質問④知事が考える防災について特に力を入れないといけないと思うところはなんでしょうか?

鈴木知事  行政でというよりは、みなさんにお願いしたいことがあります。
まずひとつは、自分の地域の災害特性をしっかり知ること。ハザードマップなどで、危険な場所を知り、どう逃げて、自分の命を守るのかという行動をしっかりやって欲しいです。
例えば、地震の時避難の入り口となるのが、家具の固定。家具が倒れて逃げ場を失うと避難できなくなるが、それを行っている県民の割合が30%からあまり増えていない。
3日間の備蓄を持っている人というのも、30%からほとんど増えていないということなので、まず自分と自分の家族の命を守る。
皆さんが看護師としてめちゃくちゃ優秀で、災害のことにも長けてて、他人の命を守りたいと思っても自分の命が守れなかったら他人の命は救えないのです。だから、まず自分がしっかり生き残るための身を守る行動と備えをやって欲しい。
ふたつめは、発災時大変重要なのが、電気と情報。停電時にそれらをどう得るのか、ひとつめの備えの中にちゃんと入れて欲しい。
みっつめは、訓練をいっぱいやって欲しい。訓練で出来ないことは、本番では絶対にできません。
なので①自分の命を守ること ②電気と情報 ③訓練  これをぜひお願いしたい。

以上のことを面談時に教えていただくことができました。